「エルシー・ピドック、ゆめでなわとびをする」

Posted By taga on 2011年7月28日

1965年になくなったエリナー・ファージョンの名作に1957年生まれのシャーロット・ヴォークが絵を付けた秀作。

幼い頃からなわとびが大好きなエルシー・ピドック。

妖精たちよりも上達して、なわとび妖精から秘術を教わって、年をとるまで、ずっと三日月の晩にケーバーン山でなわとびをしていた。

年老いて、妖精からもらったなわを封印したエルシー・ピドック。その名前は、伝説となってしまったが、再びなわを手にするときがやってくる。

ケーバーン山の領主がこの土地でなわとびができないようにして、今で言う「開発」をしようとしたのだ。

伝説のなわとび名人も百九才になっていた。

しかし、エルシー・ピドックは、領主になわとびで挑戦するのである。

ゆめが、ゆめを大切にすることが、どれほどの力のあることかを、静かな感動とともに、そして、ユーモアとともに、伝えてくれる。

ヴォークは、この話の舞台となったケーバーン山をたずねて、お話の世界がいっぱいイメージできたと言う。そういう思いが、この絵本につまっている。作者の思いと画家の思い。

それが作品の価値を高めている。

これこそ、絵本だ。

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