子どもの思いを大切にするとは

Posted By taga on 2011年11月18日

「ひとりひとりの子どもを大切にする授業づくり」講演

その8
◆ 子どもの思いを大切にするとは

子どもの思いを大切にするということは、いろんな本や、様々なところで言われています。

僕の考えを述べます。

▼ 子どもの思いを大切にするというのは、子どもの思っていることに寄り添うことです。

子どもは、未熟な存在です。

でも、心は大人と同じように考えています。

その未熟な子どもたちの表情や態度や言葉から、思いをくみとっていかなければなりません。

心はすくうものです。

水にうつった満月のようなもので、とろうとすれば消えてしまいます。

水ごとすくうようにしないと、受け止められないのです。

僕は子どもの心を、そんな気持ちで受け止めるようにしています。

そういう気持ちで接していると、受け止められるものなんですよ。

僕の恩師の一人、岡本博文先生の本から、子どもの心を表わしている詩を取り出してきました。

読みます。

「先生はいかんよ」 岡本博文

「末広君」

先生はいかんよ

先生は末広君に

体育「2」につけたやろ

末広君は、ぼくより体育うまいんや

走りも とびばこも さかあがりも マットも

ぼくより ずっと うまいよ

ドッヂボールかて

ぼくより かるくうける

ぼくより はやいボールで遠くへほうる

それに先生は

末広君に「2」をつけた

ぼくは「3」や

末広君よりどれも下手やのに・・・

先生 末広君のどこが悪いんや

体育のぎょうぎがわるいのか

白ぼうを もってこないからか

だって ぼくも

並んでいる時 よくしゃべる

トレパン わすれる時もある

先生 どうみても

末広君 体育「2」ておかしいよ

通知票 もらう時

体育のとこみて

「2」のハンコのとこみて

末広君 じっと うつむいとったよ

末広君 通知票わきにかかえて

しょぼんと かえりよったよ

先生

なあ こんどは

体育「4」か「5」にしたりなよ

末広君は体育うまいんや

自信もっとるんや

末広君は ぼくより

ずっと 体育 うまいんや

ーーー「先生はいかんよ」より
こういう子どもの思いが出してもらえる教師になりたいとずっと努力してきました。

実際は、難しくて、よく失敗します。

えらそうなことは、言えません。

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