教師教育①

Posted By taga on 2021年11月29日

僕は追手門学院小学校で、八年間、初任者指導に携わってきました。
五年目までの先生方を預かって、授業を観て指導をするという形でした。
五年間指導ができるので、じっくりと育てることができたと思いますが、
僕が指導していても、途中で辞めていった先生方もいらっしゃいます。
全ての先生を育て上げるなどということは、本当に至難のことなのです。
 その仕事に就いて初めの頃は、僕の持っている技術を伝えようと必死になっていました。
でも、半年もたたないうちに、そのやり方では人は成長できないと悟りました。
 自慢ではありませんが、僕の教育技術は高いです。
教育を趣味と考え、いろんな時間を子どもや授業の研究に奉げてきたのですから。
 でも、その技術をいきなり初任の先生に見せつけても、できるわけがありません。
その先生の否定にしかならないのです。
 そこから僕は、初任の先生がまずは好きなように自分の授業を創って、実際に行ってから後で、
その日の授業がどうだったかを考えさせる方法をとっていきました。
言いたいことが山ほどあっても、あえて抑えて、今のその先生が改善できそうなことに絞って話していきました。
 自分の技術を伝えることよりも、若手が気持ちよく子どもたちの前に立てることを優先してきたのです。

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