親力 38 聞くことが対話の第一歩

Posted By taga on 2022年3月19日

※ 聞くことが対話の第一歩

 対話の一丁目一番地は、「聞くこと」につきます。
相手の話を最後まで聞き切ることが最も重要なのです。
この場合、相手というのは、子どものことです。
 幼児期や低学年の子どもの話は、ともかくつたないものです。
「あのね、それでね、これがね、・・・。」
と、まどろっこしい言い方しかできません。
同じことを何度も繰り返すし、要領を得ない話が延々とつづくこともあります。
それは当たり前のことですね。
 だって、幼子が理路整然と
「今日の午後三時半頃に、公園においてA君と砂場で遊んでいたところ、A君の掘った砂が後ろにいた自分の足に五センチほどかかったので、ムカッとなって、後ろからA君を押したら、A君が前につんのめった。怒ったA君が殴りかかってきたので、防御のために所持していたスコップを顔の前に掲げたら、A君の手がそのスコップの角に当たって、A君の右手の中指と人差し指が切れて、A君が泣きだした。」
等と説明したら、気持ち悪くないですか?
 つたない話を丸ごとじっくりとクジラ聞き(クジラのように餌のアミエビをがばっと丸ごと飲み込むような聞き方)するのです。
 それは、とてもめんどうなことです。
子どもたちが親に話しかけてくるときは、親の忙しさを見て、うまく手の空いたときにではなくて、
忙しいときに限ってやってくることが多いものです。
 したがって、じっくりと顔を向けて聞くことが難しいことではあります。
 しかし、そのときにじっくりと話を聞いてあげることで、子どもの心は落ち着きます。
心が落ち着いたら、正しい方向へと考えが向かうことが多いのです。

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