ぼくの本棚から ②

Posted By taga on 2012年7月3日

夏休みなので、

ぼくの本たちを振り返っている。

 

「私の嫌いな10の言葉」

中島義道

 

この方は、とんでもない方である。

絶対に友だちになれないと思う。

バスの車内放送にクレームをつけるおっさんなんて、

そうはいないだろう。

 

ただ、どこか、人間に対する優しいものを感じる哲学者でもある。

 

ーーー「相手の気持ちを考えろよ。人間はひとりで生きているんじゃない。

こんな大事なことは、おまえのためを思って言ってるんだ。

依怙地にならないで素直になれよ。

相手に一度頭を下げれば済むじゃないか。・・・・。」

こんなもっともらしい言葉をのたまう大人が、吐き気がするほど嫌いだ。ーーー

 

これって、よく教師が子どもに言う言葉じゃないかな。

 

おかしいのは、10番目に嫌いだとあげた言葉

「自分の好きなことがかならず何かあるはずだ」

 

この章の中で、「好きなことは売春ではいけないのだ」と言っている。

確かに、大人は子どもたちに好きなことを見つけろというが

好きなことの範囲は、大人のレベルの範囲でなければならない。

限定的なのである。

勝手な話だね。

 

また、義道さんは、

「好きなことをしても成功しない膨大な数の人々がいる」

とも言う。

 

時には、こういう本で、頭の整理をしてみたらどうだろう。

真面目な教育者には刺激が強すぎるかも知れないが、

どっちがまともか、わからなくなることも、

大切なのだ。

 

 

 

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