鐘のひびきは

Posted By taga on 2011年9月10日

うちの学校は百周年である。

その記念式典が二日間に渡って行われるが、

僕の作詞した歌を歌っていただける。

ありがたいことである。

 

90周年のときに、田中安夫先生にうながされて作詞した。

当初は、

「作曲者はそのままで、作詞者の名前は消せ。」

と言われた。

「公募していないから」だそうだ。

 

職員が反対して、僕の名前が残った。

名前等はたいしたことではない。

実をとればいい。みんなが支持してくれたことが、うれしかった。

 

その詩が、これ。

「鐘のひびきは」 作詞 多賀一郎 作曲 田中安夫

 

住吉の川辺に ひっそり咲くように

ぼくらの学校は 生まれた

強い心と たくましいからだ

世界に通じる 人になれ

そんな願いをこめて 甲南は生まれた

 

「常ニ備ヘヨ」 この言葉にこめられた

思いを君らは 知ってるか

いつも平和で いられたんじゃない

水害 戦争 大震災

そんないたみをこえて 甲南は育った

 

母の鐘とともに 一日が始まる

どんなに時代が 変わっても

鐘のひびきは いつもと同じ

豊かで自由で 礼儀あれ

そんなこころを抱いて 甲南はかけゆく

 

 

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taga

Comments

5 Responses to “鐘のひびきは”

  1. mari より:

    力強く、痛みも忘れない素敵な歌詞ですね。そして、名前が残る経緯も、兄貴への信頼の厚さがよくわかります。そんな先輩に私もなりたいです。
    「大人になれなかった弟たちに……」つい最近授業を終えました。私もこの文章は大好き。最近は慣れたけど、少し前までは範読すると涙がこらえきれず、生徒たちがびっくりしていました。国語教育は大事。情操教育と表裏一体。どちらかと言うと芸術系の授業と仲間ですね。だから深くて難しくて面白い。

  2. ロバ より:

    二番が好きです。
    子どもにもわかる歌詞をかけるのはすごいと思います。

  3. taga より:

    mariさんへ

    その通り。
    国語教育は心の教育そのものですよね。

    ロバチャチャイさんへ
    歌詞は、しんどい。
    秋本康の偉大さを感じます。

    • より:

      先生、昨日はお疲れ様でした。

      KRCのメンバーとして<鐘のひびきは>を歌わせていただきました。
      歌えば歌うほど、この詩の持つ力強さと愛が感じられて・・・この歌が
      大好きになりました。
      田中先生の美しいメロディーと多賀先生の力強い詩でつくられたスケールの
      大きなこの歌を、その思いを、しっかり伝えなければ!という思いで歌いました。歌い終わって・・・。
      心から感動しました。本当に気持ちよかったです。
      (ちなみに、私は3番の歌詞の、豊かで自由で 礼儀あれ が好きです。)

      甲南小学校の歩みと共に、この<鐘のひびきは>が、子供たちに歌い継がれていくことを心から願っております。
      先生、素晴らしい詩をありがとうございました。

  4. taga より:

    あんまり持ち上げられると、こそばくなるので
    その辺でご勘弁ください。

    本当に、すてきな歌をありがとうございました。