かなわない人

Posted By taga on 2015年5月19日

東京のセミナーで声をかけてくださった方、
「私、元成城の小林先生を存じ上げています。
この前も多賀先生の話をしていました。」
と、おっしゃったので、びっくりした。

懐かしい名前。
三年間、会っていない。
先輩であり、友人でもある、小林先生。
僕が突然辞めるという話を聞いて、
那須先生とお二人で東京から駆けつけて下さった。
僕の存念をお話したら、
「多賀君がそう思うなら、いいよ。」
と言って、帰られた。

西に困った仲間がいれば
飛んで行って「だいじょうぶか」と言い、
東にクビになった後輩がいれば、
他の学校へ頭を下げて入れてもらう。
小林さんは、他人のためにさっと動く。
それは、圧力によって苦しい立場にさせられたことがあるからだ。
誰にも真っ直ぐ公正で、誠実である。
自分のことよりも、他人のことの方が先だ。

この方には、人間として、全くかなわない。
僕の方が、きっと授業はうまいだろう。
書く力も上だろう。
でも、それがなんだっていうんだ。
教師として、僕は永遠に小林さんにはかなわないなと、いつも思っている。

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