親力 ⑩

Posted By taga on 2022年2月16日

 ※ 冗談力
 気軽に冗談が言えたり、冗談を言い合えたりするムードを作ることのできる力です。冗談も言えないような家庭は苦しくて息が詰まりそうです。
 昔はそういう家庭は多かったのですが、子どもたちは外へ出るとたくさん逃げ場があって、寄り道もできたし、自然の中で遊ぶこともできました。今は、そういう機会がほとんどなくなって、子どもたちは家と学校とを真っすぐ行き来しています。放課後も塾やお稽古事、スポーツなどで時間がとられている子どももたくさんいます。
 そういう状況で、家庭に冗談を言えるようなムードがなかったら、きついですよね。

 ※ 笑い返し力
 起こった物事に対して、冗談やユーモアで切り返す力のことです。
 子どもが不適切な言葉を発した時、どうされていますか?全部まともに受けて、まっすぐに返していらっしゃいますか?
もしそうなら、売り言葉に買い言葉みたいになって、子どもとの関係を悪くしてしまっていませんか?
 子どもは時々大人を侮辱します。
「うるさいんじゃ!」
そういう言葉を吐いて、大人の反応を見ているのです。まあ、挑発しているようなときもあります。
「誰に向かってそんな言葉を吐いてるの!」
と言ってしまったら、負けですね。
 子どもの半分は、大人に向かって発している言葉だと分かっていて出しているのです。そんなものに乗って、同じ土俵に上がってやりあうのは、愚の骨頂です。
 また、残り半分の子どもは、思わず発してしまったんですよ、その言葉を。出した瞬間に
「しまった!」
と思っているんですよ。
 その相手に向かって
「なんなの、その言葉は!」
と、激怒した言葉を投げつけるのは、どうかと思います。大人は子どもよりも、何十年も先輩なんですからね。
 そういう暴言を吐かれたら、にこにこ笑って
「今のは、聞き間違いよねえ。」
というのはどうでしょうか。笑顔までは難しくても、
「聞かなかったことにするわ。」
ぐらいは言えるでしょう。激怒してしまわなければね。

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