小松左京逝く

Posted By taga on 2011年8月14日

神戸出身の偉大なSF作家、小松左京さんが亡くなられた。

「日本沈没」など、さまざまな作品で、まるで今のことを予想していたかのような眼力と調査力を発揮していた。

 

ぼくは若い頃から短編集が好きで、最近は買っていないが、学生時代から何年間に書いためた文庫が20冊くらいある。

 

「ウインク」というのが、おもしろい。

表題作の「ウインク」は、宇宙からやってきた特殊な生物のお話。

「生物の、好奇心ともいえる部分だけが、破滅にたえて生き延び、そしてある星におりると、その星のもっともすすんだ生物の身体器官のうち、もっともやつらの好奇心をみたすようなものの形態をとって、ふえていく。」

こういう、想像力をかきたてるような表現が小松さんのショートショートの真骨頂だ。

 

「日本漂流ー長編のためのプロット」

これは、「日本沈没」を彷彿とさせる作品であるが、そんなシリアスなSFではない。

日本列島が、漂流を始めるのだ。しかも、その原動力は、マグマでも、太平洋プレートでもない。

ひれがついている。

 

いいのかな、これって。

と思うところが、ショートショートの魅力である。

 

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