源義経

Posted By taga on 2011年7月10日

僕のペンケースには、お話のタイトルをぎっしりと書いた小さなノートが入っている。20年以上に渡って使っている物で、このノートを出すと、とたんに子どもたちは
「お話だ。お話だ。」
と言って、なぜかカーテンを閉めたり、蛍光灯を消したりする。

 いくつかのジャンルに分かれていて、SF、ホラー、昔話、歴史物、ノンフィクション、自分の小さい頃の話など、さまざまである。

 今回は歴史物から、「源義経」をした。

 幼い頃に命を助けられて鞍馬山に押し込められたところから始まり、カラス天狗や弁慶との五条大橋のやりとりなど、実話かどうかも怪しい話をしていく。僕は歴史的検証をする必要はない。

 1000年以上も前に、おもしろい人物がいたこと。それに目が輝いていく。好奇心や探求心に火がついていく。

「義経は戦の天才だったんだよ。・・・一ノ谷は、神戸にあるんだ。須磨のところだよ。・・・屋島って、島じゃないんだけど・・・壇ノ浦では、船どうしの戦いだった。・・・。」

 地図や絵をかきながらのストーリイ・テリング。
 子どもたちの集中と目の輝きに引っぱられて、僕もどんどん話が進む。

 6年生の歴史につながるだなんて、小さなことは考えていない。また、戦争の話は教育的にどうかなとも、考えていない。そういう話は、子どもたちの心をくすぐり、好奇心を目覚めさせるのだ。

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