多賀マークの教室日記

教育にかかるよしなしごとを、つれづれなるままに・・・。
「教育」というと、力の入った人か、アウトサイダー的な方かの両サイドが目立つ。
僕は、港と山にかこまれた神戸という風土で肩を張らず、妥協もせずに見つめてきた目から、今を語りたい。

親力32 自分の言葉で考えたことを言わせる

Posted By taga on 2022年3月12日

※ 自分の言葉で考えたことを言わせる
子どもを叱る時には、ついつい
「こう思うのが当たり前だろう!」
とか
「本気で反省してるのか!」
とかいう言葉が口から出ます。
 子どもが考える時間をとってあげずに、大人の権威でぎゅっと押え込んでしまおうとするのです。
 それでは、子どもたちが自らを省みて考えようとはなりません。
小学校の低学年まででは、子どもたちは考えるためのメタ認知がありませんから、考えさせても碌な言葉が出てきません。反省を口にしても、猿軍団の猿の反省と同じレベルで、格好だけ反省しているふりをしているだけなのです。
ですから、ピシッと短く叱責してそれで終わりにするべきでしょう。
「ダメなものはダメ!」
でいいのです。
 しかし、中学年以上になってきて、物を考えるためのメタ認知が増えてきたら、叱る時に、自分で考えたことを自分の言葉で言わせるようにしましょう。
「何がいけなかったのか、言ってごらんなさい。」
「どうすればいいのかを、自分で考えて話しなさい。」
というような言葉を投げかけて、子どもが自分の言葉で答えるようにしていくのです。親らタイする反発で黙って説教を聞いているだけのときは、心が閉ざされて自分では何も考えられなくなっています。自分で考えて言葉にすることは、その言葉に自分の責任が生まれるということです。
 叱るなら、そうさせないと・・・。

親力 31  事実を確かめる

Posted By taga on 2022年3月11日

※ 事実を確かめる
叱る時には、ある程度冷静に自分を落ち着かせることが大切です。子どもの問題行動に対しては、腹が立つのが当然です。そのかっかしている心を少し冷やす期間が必要なのです。
冷やすためには、問題行動と思われるものの、具体的な事実を確かめて、できれば
「なぜ我が子はそういう言動をしたのか?」
という問いかけをして分析することをしなくてはなりません。ただやみくもに
「怒ってはダメだ」
と、自分の心を抑え込もうとするだけでは、前には進みにくいものです。
 例えば、子どもが友達に意地悪をしていたということが分かった時、
「うちの子がなんてことをするんだ。これまでそんな子どもに育ててきた覚えはない。」
と思いますよね。
 でも、そこで、子どものしている意地悪というものの実態。いつ、どんなときに、何度、そういう言動をしたのか・・・と、考えていくのです。もちろんその事実を確かめるために、本人からの話、友達の保護者からの話をよく聞いて、学校に行っているならば、担任の先生から事実を教えてもらうなどして、実態を把握します。
 そして、なぜ我が子はそういうことをしたのかということを考えていきます。そうすると、叱る方向が少し見えてくるものです。
 子どもは問題行動を起こすものです。親の願いとかけ離れたことをするものです。

 昔、低学年で意地悪なことをよくする子どもがいました。お母さんと二人で話していた時、
「どうしてあんな意地悪な子どもに育ってしまったのでしょうか。うちでは、そういうことはいけないと言い続けてきたのに・・・。」
と悩んでおられました。
 僕は、その子の書いた作文を読みました。そこには、
「私はお母さんに嫌われている。私は家にいるのがしんどい。」
ということが書かれていました。
 その子は3兄弟の真ん中で、お姉さんはどこか頼りなさげで、手をかけてあげないといけない雰囲気がありました。弟はまだ幼くて、手のかかるときでした。その子はしっかりもので、なんでも自分でちゃんとできるものですから、お母さんはその子に手をかける必要がなくて、お姉さんと弟にばかり目が行っていたのですね。
 僕の話をお母さんは涙を流しながら、それをぬぐおうともせずに、聞いていました。そして、
「まだ間に合いますか?」
と聞いてこられました。
「親子なんですよ。いつでも取り返せます。二人だけでの時間を意識して作ってください。散歩でも買い物でもいいです。あの子に、『あなたに任せると安心だ。』と言って、仕事を頼んでください。」
と言いました。
 次の日、少し泣きはらした顔で、しかもとてもいい表情でその子は学校にやってきました。
「先生、お母さんと二人で一晩中話ししたんだ。ずっと抱っこしてもらって。二人とも、ずっと泣いていたんだよ。」
と言いました。
 それから、その子の意地悪は極端に減りました。
 原因に思い当ってそれをなくす努力をすれば、叱ることさえ必要なくなるんですね。

親力 30 叱る力

Posted By taga on 2022年3月10日

⑩ 叱る力
 叱ることは、親に必要な力だと思います。
「叱る」は、「怒る」とは全く違った概念です。
多くの親は、子どもの問題行動に出会ったら、かっとなって怒ります。怒っているうちに、どんどん自分でエスカレートしてしまう人もいます。怒るというのは、感情を子どもにぶつけているだけの行為なのです。
子どもはそれに対して、黙って服従するか、反発してケンカになるか、どちらかを選ぶしかできません。
黙って服従する場合は、親の言葉は耳には届いていても、心までには届きません。心に蓋をして、黙って台風の通り過ぎるのを待っているような状態になります。親に反発する気持ちがあっても、反論しません。親と子どもという圧倒的な力関係においての相手からの怒りの言葉ですから、従わざるを得ないのです。
反発してケンカになる場合は、だいたい自分の言い分を聞いてもらえないで、ただ怒られただけという場合に生じます。親の権威でねじ伏せられる間はそれで通用しますが、子どもが大きくなってきて、力関係が交代するようになってくると、もう通じません。親はパワーでねじふせる解決法を示してきたのだから、子どもも同じようにすることでしょう。
いずれの場合でも。子どもが自分で問題行動をふり返り、反省する機会は持てなくなります。
つまり、怒ってしまったら、教育にはならないということなのです。
叱ることができるようになりたいものです。叱ることには、ステップがあると思っています。

親力 29 認めるということ

Posted By taga on 2022年3月9日

※ 認めるということ
 褒めることを無理やり探しても、見つからないということがあります。だいたい、人は、欠点を探す方が得意なのですね。子どもを見ていたら、
「ここが足りない。こんなところが嫌だ。」
ということの方がたくさん目につきます。
 自分の悪いところに似ていたら、すごく嫌だと感じますし、自分の連れ合いの悪いところとよく似ていたら、それだけで嫌になってしまうこともあります。
 褒めるところ、良いところを探すのって、けっこう難しいんですよね。
 そこで、「認める」ということをお勧めします。
 子どものしたこと、言ったことで、
「褒めるほどではない」
と感じてしまうことってありますよね。
 できて当たり前のことをしたからと言って、取り立てて褒めようとは思わないこともあるでしょう。他の子どもと比べたら、全然たいしたことではないと感じることもあるでしょう。
 その「当たり前」を一度ゼロベースに戻してみることが大切です。
 子どもなりに頑張っていたら、その頑張りに対して認めるのです。
「よく頑張ったね。」
その一言で子どもは育つのです。

親力 28 褒めることの功罪

Posted By taga on 2022年3月8日

※ 褒めることの功罪
 ここで、褒めることの功罪についてまとめてみましょう。
まずは、良いところから。
・子どもは褒められることによって、前向きになれます。なんでもやってみようとします。そして、その行為ややる気をさらに褒められることで、意欲が加速されます。「豚もおだてりゃ木に登る」ではないですが、実現不可能に思えたことまで、到達してしまえるかも知れません。
 褒めるという行為は、子どもたちを大きく前向きにさせるのです。
・親が子どもを褒めてばかりいるということは、我が子の良いところばかりを見ているということです。親自身にとってもそれは気分の良いことで、家庭が楽しくなります。誉め言葉が並ぶということは、家族のムードが明るく楽しくなる要素となります。
 つまり、褒められている子どもの成長のみならず、褒めている親や家族にとっても好影響を与えるということです。

 次に、悪い点について。
・褒めてばかりいると、褒められなければ「つまらない」とモチベーションを落としてしまうことになります。学校へ行っても、社会に出ても、そんなに自分のことを褒めてくれる人たちばかりではありません。むしろ、否定する人たちの方が多いかも知れません。そうすると、褒められてばかりで育った人たちは、自分を否定されたという気持ちを強く持って、生活そのものがしんどくなります。
 それがひどくなってくると、鬱になってしまうのです。
 ところが、褒められてばかりで育って、いろいろな事情から周囲の評価が得られなくなっても、高いモチベーションを維持できる人たちがいます。その人たちの多くは、ルールを守るという規範意識の根付いた人たちです。
 褒めることばかりではなく、ルールを守るという規範意識を育てる必要性があるということです。

親力 27 褒める力、認める力

Posted By taga on 2022年3月7日

⑨ 褒める力、認める力
 褒める力と認める力の話をしましょう。
 今、書店の教育書コーナーには、「褒めて育てる」ことをテーマにした本がずらりと並んでいます。三十年前には、平井信義さんのような考え方(『子どもを叱る前に読む本 「やる気のある子」「ひとりでできる子」の育て方』等々)は珍しいことでした。
 今は、「褒めて育てよう」賛歌であふれているように見えます。
 その一方で、
「なんでもかんでも褒めるだけではダメだ。それでは子どもは育たない。叱ることも必要だ。」
という考え方も根強くあるように思えます。
 どっちが正しいのでしょうか?
 そもそも、叱ることと褒めることとを対極と捉えて、どちらかを選択しようという発想がおかしいのだと思います。褒めることにも叱ることにも功罪があり、それらをよく吟味して、我が子の性格や家庭環境などを考慮して選択することが大事です。
 そして、何事にもそうですが、ちょうどいいさじ加減というものがあるのです。

 日本人は自己肯定感が低いと言われます。それは日本の教育に問題があるからです。あまりちょっとしたことでは褒めません。人前で我が子を褒めることを良しとせず、褒めてもらっても
「いえいえ。うちの子はたいしたことありません。」
と否定したりします。もちろん、褒められたときに
「そうなんですよ。うちの子は素晴らしいんです。」
なんて言った日には、顰蹙を買いますよね。そこまではできなくても、
「ありがとうございます。」
と言っておけばいいのに、なぜか世間体を気にして否定してしまう人が多いんですよね。
 確かに、褒めるという行為には、気恥ずかしさを伴います。日本人が持っている「恥の文化」が褒めることをおしとどめてしまうことがあるようです。
 褒められることが少なく育った子どもの自己肯定感が低くなるのは、当然のことです。子どもを褒めることは、親が意識してできる大切な教育活動だと思います。

親力 26 学校というものが我が子に合わないとき

Posted By taga on 2022年3月6日

 ■ 根本的に学校が合わないとき
 今の学校というシステムに合わない子どもがいます。
・ 集団で行動しなければならない。
・ ずっと座って授業を聞かされている。
・ ルールばかりで自由が全くないので、自分のやりたいことができない。
 こういう子どもたちは現行の公教育には合わないのです。
がまんして学校へ行かそうとし続けることは、我が子の成長にとって大きなマイナスになることでしょう。
 不登校に陥る可能性もあります。

 ならば、オルタナティブスクールを考えてみてはどうでしょうか。
公教育の現状を打破するために、いまや各地にさまざまなオルタナティブスクールが作られています。
 子どもの性格や言動から考えて一番フィットする学校を選びましょう。
そこが合わなければ、辞めればいいのです。
また違う学校を探すのです。
 そういうことに時間と労力をかけることが、親力なのですよ。

親力 25 教師が嫌だと言うとき

Posted By taga on 2022年3月5日

 ■ 教師が嫌だと言うとき
 担任の先生のことを嫌ってしまったら、本当に困りますね。
多くの子どもたちは先生のことをよく見ていて、性格の醜さなども見抜いてきます。
でも、その大半は、先生と適当に距離を置いてつきあっていけるのです。
 そんな器用なことのできない子どもがいます。
そうなると、教室にいることが苦痛になります。
こういう子どもはまっすぐな心、繊細な心を持っているので、学級にいるだけで、日々傷ついていくものなのですね。
 子どもがその先生に合わないからと言って、担任を代えてくれなどと、言えるわけがありません。
多くの子どもたちの不満が高くて、保護者の多くが問題意識を持っているならば、
学校側に先生の言動に対して指導してくれと要求していくのはありだと思います。
でも、それほどでもないけれども我が子には無理だというときには、思い切って学校を休ませましょう。
 そんな状態で学校へ行っても、子どもにとって何もプラスはありません。
ただ、学習の遅れが出ないように、なんらかの対策を講じておく必要があります。
塾に行くとか、オンラインでの学習をさせるとか、専用のアプリで学習するとかです。
 今は、タブレットやスマホで友達ともつながれる時代です。
そういうアイテムを活用して、学校へ行かないことを補っていけば、
半年くらい休んだって、どうってことはありません。

親力24 子どもが学校へ行きたがらなくなったら

Posted By taga on 2022年3月4日

※ 子どもが学校へ行きたがらなくなったら
 子どもはときどき、学校へ行きたくないと思います。そのことを口にしたときは、まずは一度学校を休ませてゆっくりと家で過ごさせましょう。買い物に連れて行ってもいいですし、どこかへ遊びに行くのもいいでしょう。
 そうしながら、子どもがどの程度学校へ行き渋っているのかを探ります。
 友達関係で嫌になることもあるでしょう。
 教師が嫌で休みたいのかも知れません。
 根本的に学校と言うものが合わないことだってあるでしょう。
 あわてずに、じっくりと様子を見て、ゆっくり話し合ってみましょう。一日休んだら元気が復活して、学校へ行くと言い出すかも知れません。
 親は、基本的に学校へは行かなければならないものだと思っています。その考えはひじょうにノーマルなものです。
 そこでつまずいてしまうと、あせります。不登校になってしまって、後々、引きこもりになるかも知れないと思ってしまいます。引きこもりになったら、社会からドロップアウトするのではないだろうかとまで思うのです。
もちろん、その可能性は十分にあります。だからこそ、初期対応を慎重に丁寧に考えないといけないのです。

■ 友達関係が元で学校へ行きたくないと言ったとき
まずは、いじめの問題が頭をよぎるでしょう。いじめ案件は前述のように行動を起こさないといけないでしょう。
そこまでのことではなかったときには、子どもとのコミュニケーションをとりつつ、子どもの力にまかせることも大切です。ただ、いじめというものは、あるきっかけで急速にエスカレートすることがあるので、ようく子どもを観察しておきましょう。
先生に相談をかけておくことも必要です。いきなり大きないじめ案件だと騒ぐのではなく、
「先生、ちょっと気になるので様子を見ておいていただけませんか。」
と、お願いするのです。突然親御さんが来られて攻撃的に責められたら、先生も防御的にならざるを得ません。そういう親と先生の敵対関係にしてしまうと、子どもにとって何も良いことはないのです。
「一緒に考えてください。」
という姿勢で良いのです。

親力23 体調管理能力

Posted By taga on 2022年3月3日

※ 体調管理力
 心と身体の体調がいいと、子どもは健やかに育ちます。いろんな訓示や説教を垂れるよりも、子どもの心身の体調を管理することの方が大切です。
 「管理」という言葉には、何か強制的なニュアンスがあります。しかし、強制的に管理してしまうと、心身の健康は、かえって損なってしまいます。そういう管理の仕方ではなく、生活のリズムを作れるような管理の仕方が必要です。
 さらに、毎日、子どもの表情をよく観察することです。
 日々、学校から帰ってきた時とか、食事の時とかの定点観測(時間と場所を決めて、同じように観察すること)をするのです。日々、定点観測をしていると、心身のほんのちょっとした違いにも目を向けることができます。
 たまに、思い付いた時だけ子どものことをよく見ても、分かるものではありません。何年にもわたって日々見続けているからこそ、分かることがあるというものです。
 体調が悪い時には、どうしますか? まずは、休養、保温、栄養の三点を確保します。この三つが落ち着いた状態であれば、薬は必要ではありませんし、医者にかかったり薬を飲んだりした時にも、この三点セットは大事になります。
 親は、この三点セットを考えて子どもに示していかねばならないと思います。

 さらに、心の調子が悪いと気づいたら、手を打たなければなりません。これは学年や子どもの成長に応じて変えていくべきでしょう。
 子どもの心がしんどくなったときに、親に言えるような関係を日ごろから作っておかなければ、対応しきれませんね。
「親に行っても仕方ない。」
とか、
「どうせ文句や小言を言われるだけだろう。」
等と思われていたら、子どもが本音を打ち明けてくれることなど、あるはずがないですね。